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【今枝流 勝者の思考学】第4回「指導者の役割はこちらと相手を相対的に見て、何をどこにぶつけるか提案すること」

 選手として全日本チャンピオン、世界選手権日本代表の経歴を持ち、指導者としてもインターハイ学校対抗で8連覇を達成した愛工大名電高・今枝一郎監督。その今枝監督に選手、指導者としての多くの経験を踏まえた「勝つための考え方」を語ってもらう。

●今枝一郎(いまえだ・いちろう)
1974年11月6日生まれ、愛知県出身。全中・インターハイ・全日本ジュニア・全日学でシングルスを制し、1994年には全日本選手権シングルスで優勝。日本代表として2度世界選手権に出場。引退後は母校・愛工大名電高で監督を務め、インターハイ学校対抗8連覇、高校選抜7連覇

こちらと相手を相対的に見て、何を伝えるべきかを決める

 今回は指導者としての考え方について話していきます。まず、ベンチに入る際は第1回から第3回まで話してきた、選手としての試合における考え方と同様に、「こちら(アドバイスを送る選手)は何ができるのか」を指導者も把握しておくことが大前提になります。

 繰り返しになりますが、戦術とは「相手がこうだから、こちらはこうする」と考えるもの。指導者もこちらの選手と相手の選手の技術、プレー、戦術を相対的に分析してアドバイスを送る必要があり、同じ相手と対戦しても、誰のベンチに入るかによってアドバイスの仕方や内容も変わってきます。

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