
【悩みを自信に変えろ!】29. 相手のミス待ちになってしまいます……
【勝つためのポジティブ思考法】
〈第29回〉卓球王国2023年5月号掲載

Text by
高島規郎Norio Takashima
ただボールを入れるだけで、相手のミスに期待するようなプレーばかりになる。自分から先制攻撃を仕掛けたり、変化をつけて相手のミスを誘うプレーができない。今回はそんな消極的な選手が、自信を持ってプレーできるようになる方法を考えてみよう。
〈今回の悩み〉
相手のミス待ちになってしまいます……
CHANGE 1:守りとつなぎを優先して強化
卓球のプレーの中では、相手のミスによってポイントをあげることもひとつの立派な手段である。そもそも、相手のミスを待つには、自分があまりミスをしないという条件が必要なのだから、そういう選手は一定以上の実力者であると言えるだろう。
むしろ、むやみに攻めようとし過ぎて自滅するような選手が多い中で、落ち着いたプレーができるというのは、長所と言ってもいいくらいだ。だから、「ミス待ち」が絶対にダメだという考えを持つ必要はない。
しかし、あまりにも消極的な姿勢が目立ち、自分から積極的に攻めていくプレーが少ないと、自分自身のテンションが上がらない。そのうえ、それで勝てないでいると、指導者や仲間から「あいつはミス待ちばかりしている。弱気だ」とマイナスの評価をされることになる。
そういう状態を回避・改善するには、勝つための仕組みを作ることが必要だ。これは必ずしも「攻めろ、打て」ということではなく、球質やコース、タイミングなどに変化をつけて、相手のミスを引き出すというやり方である。