別冊卓球グッズ2009掲載
超人的なフットワークを使いながら放つフォアハンドのスマッシュ。
1957年に世界を制し、世界選手権で金メダルを6個獲得した江口冨士枝。
世界の頂点に立った時、その右手に握られていたラケットは、中学時代に卓球部の仲良しと一緒に買った桧単板のラケット。そして裏面にはコルクが貼られていた。
写真=高橋和幸
Text by
今野昇NOBORU KONNO

えぐち・ふじえ
1932年11月18日、長崎県長崎市生まれ。6歳で大阪に移る。1957年世界選手権女子シングルス優勝。世界選手権には5回出場し、6個の金メダルを獲得。超人的なフットワークから放つフォアハンドスマッシュを武器としたペンホルダー一枚ラバー攻撃型。現在はレディース卓球、障害者卓球のサポーターとして幅広く活躍した(2021年逝去)
「あんた、いらんねやったら、そのはがしたコルクを私にちょうだい」と彼女からコルクをもらった
1957年、世界選手権ストックホルム大会。女子シングルス決勝を前に、会場の雑音を避けて、江口冨士枝はトイレに閉じこもった。準決勝で同僚の渡辺妃生子を下し、決勝の相手はイングランドのヘイドンだった。江口は集中力を高めるためにトイレでずっと座っていた。
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