卓球王国PLUS
[ようこそ卓球地獄へ/卓球映像評論] 映画『きらめきの季節』

[ようこそ卓球地獄へ/卓球映像評論] 映画『きらめきの季節』

卓球王国ブックス「ようこそ卓球地獄へ」<第6章>より <その53>

 

Text & Illustration by

伊藤条太Jota Ito

この過剰なまでのうっとうしさが人間ドラマに厚みをもたせている(厚すぎだ)

 ネットオークションで『きらめきの季節(とき)』という映画のビデオを手に入れた。この映画のことはかすかに聞いたことがある程度で、ほとんどどうでもよかったのだが、安かったので買ってみた。これが思わぬ掘り出し物だった。

 パッケージは背が日焼けして色が薄くなっていて、カセットにはレンタルビデオ屋のシールが貼ってある。再生してみると、映像はすこぶるきれいだ。「さては誰も借りてないな」と悔しいような得したような気になる。原作は若桜木虔の小説『白球を叩け!』(集英社)で、映画の公開は1980年。

 冒頭でいきなり長谷川信彦と河野満の模範試合が出てきて興奮する。この時期の二人のプレーをこれほどの画質で収めた映像があったとは。河野の肩書きが「前世界チャンピオン」となっているのが感慨深い。もうこれだけで大満足である。

この続きは有料コンテンツです

サブスクリプションに加入すると、すべての有料記事を閲覧できます

シェア