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巻頭インタビュー 張本美和 頼もしき15歳。「 何か飛び抜けたものを持たなければいけない」[前編]

お父さんに後ろに座ってもらえるだけで安心できて、強い選手と対戦する時も怖がらずに戦うことができます。

2024年3月号掲載

Interview by

中川 学Manabu Nakagawa

写真=中川学 photographs by Manabu Nakagawa

努力家で礼儀正しく、優れたコミュニケーション能力を持つ張本美和。
その性格を土台に、大舞台での経験が促進剤となり、
想像を超える成長曲線を描いている。
世界チャンピオンになることを約束した15歳の今に迫る。

「中国などトップ選手と戦う時には、
安定感だけでは勝てないので、何か飛び抜けたものを
持たなければいけないと感じています」

 身長166センチと恵まれた体格を生かし、スケールの大きいプレーと強いメンタルで、15歳にして世界のトップに駆け上がった張本美和(木下アカデミー)。昨年1年で世界ランキングを15位まで引き上げて、5位の早田ひな(日本生命)、10位の伊藤美誠(スターツ)に次いで、日本女子で3番目の位置につけている。

 本誌2023年10月号の兄・智和との兄妹対談から5カ月。改めて単独でのインタビューを行った。

―11月のパリ五輪選考会で初優勝しました。自分の戦いをどのように感じていますか?

張本美和(以下・張本) 優勝できたことにびっくりしています。決勝で早田選手(ひな/日本生命)に勝てたことはうれしかったのですが、出場選手が16人になったことで1回戦から強い相手ばかりだったので、「一試合一試合を我慢して戦い抜く」という気持ちで戦いました。その結果で初優勝することができたので本当にうれしいです。

―決勝では、それまで8回対戦して勝てなかった早田選手に勝ちました。

張本 早田選手とはこれまでたくさん試合をしてきて一度も勝てませんでしたが、負けた試合を振り返ると、レシーブは良かったのにそこからのラリーが良くなかったり、反対にラリーは良かったのにレシーブがだめだったりと、良いところを全部マッチさせることができていませんでした。そういったことを踏まえると今回の試合はどれもマッチできていました。

 台上ではチキータがすごく良かったですし、ミドルを攻撃されて毎回負けていたのが、自分自身でも手応えを感じるほどうまく返すことができました。サービスを出す位置も今まで出していなかった位置から出せたりするなど、全体的に良いプレーをすることができました。

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