【今野の眼】なぜ中国からあれほど「張本ファン」が来ていたのだろう。中国での卓球選手人気度ランキング
Tリーグを語ろうか。「集客高め、魅力伝える工夫を」鱸正人
卓球王国2024年6月号掲載
日本経済新聞の運動グループ記者として、
卓球をはじめ多くの競技を取材してきた鱸正人氏。
新聞社のスポーツ記者という俯瞰的な視点から、Tリーグの課題と可能性をテーマに寄稿してもらった。
Text by
鱸正人Masato Suzuki
集客はスポーツ興行の一丁目一番地。特別な体験が味わえるリーグへ
「シーズンの時と全然違って、たくさんの方々が見に来てくれた」。3月22~24日に東京・代々木第二体育館で行われたTリーグのプレーオフ。世界レベルのプレーやファンの熱気を感じながら、ある選手がインタビューで思わず漏らしたこの一言が耳に残った。
ちょうど隣の代々木第1体育館で行われていた、バスケットボール男子Bリーグの試合を覗いたからかもしれない。ホームのアルバルク東京と千葉ジェッツの対戦は、レギュラーシーズン中ながら2日間で計約2万人が入る満席だった。アルバルク東京のホームゲームは今季、ほぼ全試合が前売りで完売しているという。Tリーグの2年前に産声(うぶごえ)を上げ、急成長を続けるBリーグの日常風景だ。