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卓球王国PLUS > インタビュー > いざ、パリへ 張本智和インタビュー「1秒たりともメダルがほしいと思ってはいけない」[後編]
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いざ、パリへ 張本智和インタビュー
「1秒たりともメダルがほしいと思ってはいけない」[後編]

「最低でもひとつのメダル、最高は3つのメダル、もっと最高は金メダル」

2024年7月号掲載

Interview by

中川 学Manabu Nakagawa

写真=中川学 photographs by Manabu Nakagawa

混合ダブルスの結果がパリオリンピックを
左右すると言っても過言ではないほど、
重要になると考えています。

18歳で初出場した東京五輪。
メダルが期待されたシングルスは4回戦で敗退したが、そこからメンタルを立て直し、
団体戦では全勝で日本男子の銅メダル獲得に貢献した張本智和。
名実ともにエースとして迎えるパリ五輪では、
「メダルを意識することが、メダルを遠ざける」と言い切る。
その境地に至るまでの話を聞いた。

●――パリまでに強化している部分はありますか?
張本 練習では多球練習を増やしています。多球練習によって試合よりも速く、負荷をかけたボールを打つことで足も速くなるし、反応スピードも早くなります。1対1の練習だけではなくて、多球練習で中国ラバーによる常識を超えたスピードや回転のボールを出してもらうことで、対中国選手のプレーに近づけるのかなと考えてやっています。
 技術的なことでは、大きく分けてラリー力の向上と台上のレベルを上げることを課題にして練習しています。台上を制する者がそのあとのラリーを制すると思っているので、台上の強化は特に重視しています。バック対オールの練習もしていますが、それを試合でするためには台上ができていなければそうならない。スーパープレーでの得点は1ゲームに1、2本しかないので、台上のレベルアップを意識して練習しています。
●――パリでは3種目に出場しますが、目標は?
張本 結果としては3種目でメダルを獲ることです。全部が金とは言わないけれど、全部メダルを獲ることは不可能なことではないと思っています。最低でも1つのメダル、最高は3つのメダル、もっと最高は金メダル。
 試合は混合ダブルスから始まります。混合はメダルを獲れる可能性が一番高いと感じているので、まずはそこで良いスタートを切りたいですね。
 東京ではシングルスでメダルが取れなくて、団体戦の前はすごく不安でした。その不安が気を引き締めることになって、団体では全勝することができたのかもしれませんが、パリでは混合でメダルを獲って、リラックスしてシングルスと団体戦を迎えたいと思っています。
 とにかく、混合の結果がパリオリンピックを左右すると言っても過言ではないほど、重要になると考えています。

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