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長い代表選考レースの終わりと、新たな出発。伊藤美誠「選手が思い切ってできるように卓球界を大きく変えていきたい」前編

卓球王国2024年5月号掲載「伊藤美誠・独占インタビュー」

東京五輪で史上初の金メダル(混合ダブルス)を手にしても、シングルスの金メダルを逃した伊藤美誠は満足できなかった。
次のパリ五輪でその目標を達成することを誰もが期待していたが、五輪代表選考会を前にして苦しむことになる。
2年近くの五輪代表レースが終わり、パリ五輪の代表からは外れたが、伊藤美誠は次の目標へ歩き出した。

Interview by

今野昇Noboru Konno

いとう・みま
2000年10月21日生まれ、静岡県出身。全日本選手権では3度優勝。2016年リオ五輪の女子団体銅メダル、2021年の東京五輪では史上初の混合ダブルス金メダル、女子シングルスでは史上初の銅メダル、女子団体銀メダルを獲得。世界ランキング12位(24年3月現在)、スターツ所属

「初めての(ミックスでの)金で、金銀銅を獲るのも初めてなんだからすごいことじゃないかなと、今わかってきました」

 世界卓球も終わり、3月2日、伊藤美誠は長野県千曲市にいた。自身の名を冠した「第1回伊藤美誠杯卓球ワールドチャレンジ in NAGANO」の会場で、開会の挨拶、そして楽しそうに試合を眺めていた。

 2021年8月の東京五輪では日本卓球界、史上初の一大会での金(混合)・銀(団体)・銅(シングルス)を獲得した。しかし、シングルスで金メダルを逃し、悔し涙をこぼした。

 その後、気持ちの整理がつかないまま、パリ五輪代表選考会に突入し、伊藤のプレーヤーとしての歯車が少しずつ狂い始めていく。

 パリでは押しも押されもせぬ金メダル候補だった伊藤に何が起きていたのだろうか。そして五輪代表になれなかった今、彼女は何を語るのだろう。

◆◆◆

●─1月にパリ五輪代表候補が決まるまではインタビューもできず、聞きたかったけれど聞けなかったことも多々あります。東京五輪で金メダルを獲れずに涙を流した。そこからすべてが始まっている気がします。

伊藤 東京オリンピックのシングルスで金メダルを獲って終わりたい、という気持ちは正直ありました。金メダルをミックス(混合)で獲ったけど、シングルスで獲りたかった。銅メダルは当たり前でうれしいことではなく、中国がトップで日本が2番目だから、当時は銅メダル(3番目)は当たり前じゃないかと思っていましたし、目標は金なんだから、そこ(銅)で喜んでいる場合じゃないと自分に言い聞かせていて、ミックスでは銀は当たり前、良くて金。団体も銀を獲って当たり前と思っていました。

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