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水谷隼、今明かされる「全日本の真実」。あくまでこの優勝は通過点。波瀾万丈な人生への第一歩に過ぎないのだ

卓球王国2023年6月号掲載 vol.1

Text by

水谷隼jun Mizutani

2007年1月の全日本選手権決勝の吉田海偉戦

高校2年の全日本では「史上最年少記録」を狙っていた

 全日本(選手権)にはドラマがあり、全日本には魔物が棲んでいる。近年、決勝の舞台に立つ選手が毎年変わる中で、私はなぜ13年連続決勝進出、史上最多10回の優勝を成し遂げることができたのか。

 自分の記憶を辿りながら、勝つために必要な準備、最後の1点を取る戦術、そしてなぜ全日本で10回優勝できたのか。その真実を卓球王国の読者にお伝えする。

 10回の優勝で、特に記憶に残っているのは初優勝だ。それは高校2年生、17歳の時だった。当時は「水谷はパワーがないからシニアではなかなか勝てないだろう」とよく言われていた。

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