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バタフライvs.ドイツ 日独ラバー物語<後編その2> 知られざる怪物、ESNは「卓球テクノロジー企業」へ 

別冊卓球グッズ2023掲載

「ドイツラバー」とはESN社が生産し、17ブランドに供給するラバーだ。
今まで表に出ることのなかったESNを紹介する世界初の潜入ルポ。
卓球市場の半世紀を振り返り、バタフライというモンスターブランドに立ち向かったESNという会社に光を当ててみる。「たかがラバー、されどラバー」。卓球選手がこだわり抜く「ラバー」のもうひとつの物語だ。

Text by

今野昇Noboru Konno

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ESNの食堂。工場と言っても製造スペース以外はこのようにクールなデザインで統一。
これは創業者、ゲオルグ・ニクラスの方針だ

ESNはドイツの会社だが、ニクラスのあと、CEOを引き継いだのはスウェーデン人のハンス・パーソンだった

原動力は卓球を発展させたいという情熱だ。ESNは将来の卓球の発展に寄与していく(ハンス・パーソン社長)

 1964年にスウェーデンのファルケンベリで生まれたハンス・パーソンは7歳で卓球を始めた。1971年にこの街で生まれ育ったステラン・ベンクソンが世界選手権で優勝した際、街中が大騒ぎで卓球ブームになった。ハンスはファルケンベリのクラブで練習に励み、16歳でトップチームのメンバーに入り、1981年にエリートリーグでプレーした。

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