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世界最大のラバーサプライヤー、ドイツ・ESNの創業者&オーナー[ゲオルグ・ニクラス]

Dr.Georg Nicklas, Interview

卓球王国2023年8月号掲載

1990年代、「日本以外では高品質な卓球ラバーは作れない」と言われた時代に果敢に挑戦した男がいた。
「ドクター・ニクラス」こと、化学エンジニアのゲオルグ・ニクラスだ。
1991年にESN社を起ち上げ、1993年からラバーを出荷、今では年間数百万枚のラバーを世界17ブランドに供給している。
現在、経営の第一線からは退いたが、ESNオーナーとして30年間を振り返り、見えるものは何だろうか。

Interview by

今野昇Noboru Konno

[ゲオルグ・ニクラス]
1949年ドイツのザールブリュッケンに近いシャイトで生まれる。11歳で卓球を始め、1973年から8シーズン(1973~1981年)、ブンデスリーガ1部で活躍。同時に、カールスルーエ工科大学に進み、化学工学を専攻し、PHD(博士課程)を取得。1978年にDONIC(ドニック)を創業、1980年にスティガのドイツ代理店をスタート。1987年にドニックを「スポーツ・シュライナー」に売却。1991年にESNを創業し、ドイツラバーの生産に入る。現在、ESNの創業者であり、オーナー

「ESNはラバー作りのテクノロジーを持っていて、3500種類のラバーを作ることができるし、計算上は100万種類のラバーを作ることもできる

1991年ESN創業メンバーのホルガ・シュナイダー(右)とニクラス(写真提供:ゲオルグ・ニクラス)

ぼくは若い頃、極めてわがままで他の人に興味を持たない野心的な人間だった

 新型コロナのパンデミックで直接会うのは3年半ぶり。ドイツのESNオーナーでありながら経営から退いたゲオルグ・ニクラスが自社工場を訪れるのは稀だ。このインタビューもドイツではなくバーゼル(スイス)のホテルのロビーで行われた。

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