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【ドニック/ブルースターA1】時代を照らす星となれ。独自のフィーリングが生む、衝撃の弧線と回転性能

 『ブルースター』は粘着性トップシートに、新開発のOPTE(Optimized Energy)と呼ばれるスポンジを搭載。「打った瞬間に従来のラバーとは異なるとわかる」ほどの性能に仕上がっているという。

 ドニックの日本代理店を務めるイルマソフトの瀧澤光功さんも『ブルースター』について、「試打をしてみてビックリしたラバーは久しぶり」と語る。

 「開発段階のテストラバーを実際に試打してみて、従来のラバーとの違いが感じられないこともあります。でも、『ブルースター』はボールの上がり方がこれまでのラバーとは全然違いました。

 性能が大きくアップデートされていますね。上級者が最大の回転量を追求するラバーに感じます。重量は若干重めですが、それもあまり気にならない。また、個人的な感想ですが、一見してトップシートが『上品』ですね」(瀧澤さん)
 

『ブルーグリップ C2』からさらに扱いやすく、さらに高性能にアップデート

 『ブルースター』登場以前から、ドニックのラバーラインナップには粘着テンションの『ブルーグリップ』シリーズがあった。

 『ブルースター』と『ブルーグリップ』シリーズの違いについて瀧澤さんに話を聞くと、『ブルースター』は『ブルーグリップ C2』を進化させたイメージだという。

 『ブルーグリップ C2』も、ヨーロッパを中心に多くのドニック契約選手が使用しているハイスペックラバー。そこから『ブルースター』はどのように進化を遂げたのか。

 「『ブルーグリップ』シリーズは中国製のようなガチガチの粘着よりははるかに使いやすいけれど、どうしても粘着特有のクセはあった。その中でも『ブルーグリップ C2』はクセを少なくしたラバーでした。

 『ブルースター』は『ブルーグリップ C2』より、粘着特有のクセがさらに薄くなり、扱いやすさも向上しました。これまでドイツ製テンションを使用していた方でも、スムーズに移行できると思います。そのうえで性能も高めた、いわば『良いトコ取り』のラバーですね」(瀧澤さん)

 また、非粘着で通常のテンションではあるが、同じく優れた回転性能を持つ『ブルーストーム PRO』とも比較してもらった。

 「『ブルーストーム PRO』は自然に回転がかかり、使い手の技術不足を性能で補ってくれるようなラバー。それに対し『ブルースター』は上級者の技術をさらに補強し、最大の回転を追求するラバー。『ブルーストーム PRO』は使いやすさと安定感があり、『ブルースター』は尖った性能というイメージです」(瀧澤さん)

 『ブルースター』について語ってもらう中で、瀧澤さんは「カタパルト」という単語を口にした。「カタパルト」とは航空母艦などから航空機を射出するための装置のこと。それをラバーとボールの飛び出しになぞらえ、「カタパルト効果」と表現するが、『ブルースター』はとにかくその要素が強い。

 打った瞬間に「ビックリするほど」ボールが上に飛び、自然と弧線を描く。これは『ブルースター』を試打したほとんどの人が口にした感想であり、それこそが「打った瞬間に従来のラバーとは異なると感じる」という言葉の真意だ。

 普段は別のラバーを使用している選手が『ブルースター』で何気なしに持ち上げるようなスイングでドライブを打つと、独特の飛び出しでボールがオーバーする場面も試打の最中にたびたび見られた。

 「上へ飛び出す」ということは、ラケット面を被せ、前方向へのスイングでもボールをキャッチし、強い回転をかけられるということ。その性能は前陣から後陣まで、どのプレー領域でも生きる。また、直線的に飛ぶアウター特殊素材との相性も良さそうだ。

 日本におけるドニックの看板プレーヤー・鈴木颯(愛知工業大)も、長く愛用していた『ブルーストームZ1 ターボ』から両面『ブルースター』に変更。昨年の世界ユース選手権U15男子シングルスを制したコトン(フランス)など、若手契約選手も『ブルースター』を使い始めているという。

 瀧澤さんも語るように、性能としてはやはりトップ仕様。スポンジ硬度も52・5度と硬く、ポテンシャルをフルに引き出すにはパワーも技術も必要だ。しかし、下の試打評価でもわかるように、高い回転性能は大きな魅力だろう。

 各メーカーとも続々と粘着テンションをリリースする中、青き新星は燦然と輝く一等星となるか。

使用選手が語る!鈴木颯(愛知工業大) ドニック契約選手

パワーを発揮でき、クセのあるボールも作れる

 現在、両面に『ブルースター A1』を使用している鈴木颯。過去に何度か粘着テンションの『ブルーグリップ C2』をテストしたが、粘着特有の使用感が合わずに変更を断念していた。しかし、『ブルースター』にはスムーズに移行でき、性能も好みだという。
 「新製品ということで興味があって試打してみましたが、実際に使ってみると粘着ラバーという感覚はあまりなく、これまでのドニックのラバー以上にボールが上に飛んでくれた。そのため、弧線を作りやすかったので変更することに決めました。
 自分が伝えたいパワーを存分に発揮できて、微粘着のトップシートの特徴を活かしたクセのあるボールも作れます。相手にとって嫌な攻撃ができるラバーだと思いますね」(鈴木)

Let’s try! 試打コメント

難しいボールでもしっかりつかんでくれる 森中廣太郎(東洋大)

 「すごく弧線が出るラバー」という印象です。難しいボールでもラバーがしっかりとボールをつかんでくれて、回転をかけていけます。台から下がった位置でのプレーも飛距離が出るので問題ありませんでした。間違いなくドライブでガンガン攻めていくタイプ向けですね。価格は高いですが、ドライブの質もアップするので、最高でした。

上に飛ぶ感覚が強く対下回転の技術がやりやすい 原田敦生(東洋大)
 まず、打ち方によっては「飛びすぎる」と感じるくらい、上にボールが飛び出す感覚があります。そのためツッツキに対するドライブなど、対下回転の技術はすごくやりやすかったです。強くインパクトできる選手なら、しっかり性能を引き出せるラバーだと思います。全体的に使いやすく感じたので、このラバーへの変更も考えています。

 

回転をかける技術はどれもやりやすい 前田晃典(BRAVE)
 とにかく回転がかけやすいラバーという印象でした。硬めなので、選手が自分の力で飛ばすラバーですね。対下回転ドライブでも持ち上がるし、ツッツキ、カットもしっかりと切ることができて、回転をかける技術はどれもやりやすい。どんな場面でも自分で回転をかけていく選手にはピッタリのラバーではないでしょうか。

 

王国編集部の総合評価!
上へ飛び出す感覚で回転系技術は高評価続出。しかし、扱うにはパワーも必要か
 ボールが「上へ飛び出す」というラバーのウリは試打のコメントでも証明された。男性陣からは「回転がかけやすい」という声が上がった一方、女性の試打者からは「上に飛びすぎてオーバーしてしまう」「硬いのでスマッシュがしやすい」という声も。ラバーの回転性能をフルに引き出すには、ある程度のパワーが必要なのかもしれない。