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齊藤元希:武器は好奇心。1球1球、相手とのコミュニケーションを楽しむ

パリパラ代表ファイル●VOL.4 齊藤元希

卓球王国2024年9月号掲載

中学時代から全日本パラで上位に進み、国際大会デビュー。“クラス4のホープ”齊藤は、パリパラ選考レースでは苦しい戦いを強いられたものの、ラストチャンスの世界予選で格上を連破し、会心の優勝を果たした。好奇心と探究心にあふれるチャレンジャーは、盟友・七野一輝とともに高みを目指す。

Text by

高部大幹Hiromoto Takabe

 

フォア裏ソフト、バック粒高をメインに、ラリー中の反転も駆使しながら、変化とコース取りを武器に戦う齊藤。『サイバーシェイプ』の6角形ブレードもトレードマークのひとつだ

中学2年で国際大会デビュー。全日本パラでは4連覇と早くから頭角を現す

 長髪と六角形ブレードがトレードマークの齊藤元希。23歳という年齢以上のキャリアと、車いす卓球に対する深い理解を持つ選手だ。
 今年4月の世界ランキングは17位。狙っていたランキング枠でのパリパラ出場は逃し、モチベーションの糸は切れかかっていた。しかしそこから再起し、5月のパリパラ世界予選で劇的な優勝。このパリへの足跡を振り返ってみる。
 齊藤は先天性脳性麻痺により、生まれつき足が不自由で、6歳時から車椅子生活に。しかし運動は大好きで、小学生時代には車いす陸上や車いすバスケにも取り組むスポーツ少年だった。
 そして中学で卓球部に入部し、2年時(15年)には全日本パラ・クラス4に初出場し、4位という好成績を収めた。翌年2月には初の国際大会も経験した。
 中学3年時よりパラ育成選手となった齊藤は、翌17年には全日本パラで準優勝、18年以降は大会中止などを除き4連覇中と、国内クラス4で圧倒的な成績をあげている。
 20年には東京国際大に進学。東京を中心に練習を積極的に開始し、地力を上げた。しかし、21年6月の東京パラリンピック世界予選では準決勝で惜敗と、夢は叶わず。3年後のパリに照準を合わせ、再出発となった。

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