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【バタフライ/ハッドロウ5】上質な打球感がユーザを虜にする。5枚合板のハイエンド

卓球グッズ2024掲載

photographs by
江藤 義典 Yoshinori Eto
ハッドロウ5
価格:8,800円(税込)
木材5枚
グリップ:FL・ST・中国式ペン
サイズ:157㎜×150㎜
板厚:5.9㎜
平均重量:87g

高級路線の木材ラケットが生まれ変わって帰ってきた

 2015年、特殊素材を搭載したラケットの製造に各メーカーが注力する中、バタフライがあえて発売したのが高級感あふれる純木材ラケットの『ハッドロウ』シリーズだ。
 シリーズ全8種類と、豊富なラインナップを揃えたが、2021年にシェークラケットのみ販売が終了した。
 廃番から3年。「木材ラケットの打球感にこだわる選手が、満足できるラケットのラインナップを充実させたい」(バタフライ開発担当)と、シリーズそれぞれの良さを凝縮させた1本として、生まれ変わって再登場したのが5枚合板の『ハッドロウ5(以下『5』)』だ。

 『5』は、シリーズの中でも高反発モデルの『VR』と、安定重視モデルである『VK』の、「弾み」と「安定性」というふたつの良さを両立。「相手のボールに押し負けず、威力のあるボールに対しても打ち返しやすいラケット」(バタフライ開発担当)に仕上がっている。
 バタフライの5枚合板と言えば、心地良い打球感と扱いやすさで、1995年の発売以来、長らく愛され続けている『コルベル』も存在する。
 使い手を選ばない『コルベル』に対し、この『5』は「球持ち」や「木材の打球感」にこだわる中・上級者向けに開発されたラケット。木材ならではのコントロール性能は保ちつつ、中・上級者にも満足してもらえるよう、ある程度の弾みをプラス。
 バタフライによる弾みを数値化した反発特性では、『5』は「10・7」。数値的には、インナーの特殊素材搭載ラケット『インナーフォース レイヤー ALC』とほぼ同等の弾みとなっている。
 また、高級木材ラケットとして発売された初代『ハッドロウ』シリーズは1万円を超えるものもあったが、『5』は高性能ながら8800円(税込)に抑えられ、手に取りやすい。
 木材の上質な打球感と中級者以上を満足させる弾みを持たせた『5』。純木材ラケットのハイエンドモデルに相応しい1本だ。

性能だけでなく、グリップデザインも一新。中国式ペンもラインナップされている
5.9㎜の板厚ながら、中・上級者を満足させる適度な弾みを持たせた

Let’s try! 試打コメント

ラバーの性能を引き出してくれるラケット 藤井玲央(東京経済大)

 木材ラケットにしてはボールが速く、回転がかかりました。
 私は回り込み主体のプレースタイルで、『5』だとスピードにやや物足りなさを感じましたが、安定性が高く、ラリーはやりやすかったです。
 ブロック・カウンターは台に収まってくれて、ラバーの性能を引き出してくれるラケットだと感じました。

 

グリップの太さがほど良いミート系の技術がやりやすい 久保田彩花(東京経済大)

 ラケットが軽く、グリップが握りやすかったです。私は手が小さいので、グリップが太いと握りにくい。このくらいだとちょうど良いです。
 技術ではミート系は打ちやすいですが、回転をかける技術はやや難しく感じました。前陣でのカウンターや弾く技術は全体的にやりやすく、特にバックミートがやりやすかったです。 

 

持って打てる感覚が好き緊張した場面でも扱いやすい 宮田陸斗(東京経済大)

 球持ちが良く、中陣から打点を落として打ってもボールが上がり、ハーフロングのボールに対しても自分でボールをつかんでコントロールできました。9ー9などの緊張した場面でも扱いやすいかなと思います。特別回転がかかるということはないのですが、ぼくは入れていく卓球なので、自分でボールを持って打てる感覚は好きですね。 

 

王国編集部の総合評価!
木材の良さを再認識させられる1本。名作『コルベル』に続く5枚合板の顔となるか

 「打球感」や「球持ち」が追求された『5』。試打者コメントではブロックやカウンター技術などのやりやすさが挙げられ、木材ラケットならではの良さが実証された。木材ラケットといえど、中級者以上の選手にも満足できる弾みを兼ね備えた『5』は、名作『コルベル』に続くバタフライの新たな5枚合板の顔となるだろう。