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残酷な五輪と歓喜の五輪。その中での誇らしい日本代表。しかし、日本選手団の評価は別物。冷静で厳しい評価があるはずだ

卓球王国2024年10月号「クローズアップ」に加筆

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今野昇Noboru Konno

15日間の真夏のドラマが終わった。東京五輪から3年が経ち、次のロス五輪までは4年。
この絶妙な時間がトップアスリートの人生を時に狂わし、時に幸運を呼び込む。
卓球の日本代表は苦しみ、笑い、悔し涙と嬉し涙を流した。

オリンピックでは何が起きるかわからない。4年間という時間と国を背負う精神があるゆえに五輪の試合は全く別物となる。若い選手にとって、「次も頑張ろう」とは簡単に思えない。この日本代表の切符を掴むのも大変だったのだから。誰にとっても「これが最後のオリンピック」になる可能性がある。

思い出してほしい。3年前の東京五輪で3個のメダルを獲得した伊藤美誠(スターツ)は、シングルスの銅メダルで悔し涙を流した。あの時、誰もが「20歳の伊藤美誠はパリ五輪で金メダル候補になるだろう」と思ったに違いない。しかし、その伊藤はパリの舞台にはいなかった。

前回よりメダルの数は少なくとも日本代表は卓球ファンの誇りである

 無観客だった東京五輪と違い、パリ五輪は文字どおり熱狂の渦の中にあった。日本は早田ひな(日本生命)の女子シングルス(銅メダル)と女子団体(銀メダル)の2個のメダルにとどまった。東京五輪の金1個、銀1個、銅2個の結果からすれば後退の印象を受けるかもしれないが、総括、評価、反省は協会の強化本部によって行われるはずだ。

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