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真説 卓球おもしろ物語3【ラバーの発明とブームの終焉 〜ラバー登場 その伝説と真実〜】

〈その3〉卓球王国2020年9月号掲載

Text by

伊藤条太Jota Ito

卓球の歴史に隠されたおもしろ物語を、『マンガで読む卓球ものがたり』の原作者・伊藤条太氏が
ユーモラスに案内する3回目。今回は二十世紀初頭の卓球ブームからその終わりまでを紹介。
ラバーの発明者として語り継がれてきた「E・C・グッド」は、実在しなかった……!?
●参考文献:「TABLE TENNIS COLLECTOR」 ITTF「TABLE TENNIS THE EARLY YEARS」 GERALD N. GURNEY

スポーツとしての発展と対立する二つの協会   

 1900年9月の『ゴシマまたはピンポン』の発売によって、家庭でのピンポンパーティーが大流行したが、ほどなくスポーツとしても発展していく。同年10月には、早くもキャベンディッシュ・クラブという最初のクラブができている。その後、いくつかのクラブができ、それぞれ小さな大会が開かれている。
 翌年になると、全国組織を作ろうという機運が高まるが、そこで問題となったのは、このスポーツが一企業の製品から始まっていることだった。メーカーの支配を受けずに活動したい愛好家たちと、あくまで自社の製品を普及させたいメーカーとの間で対立が生まれたのだ。
 それを反映する形で、1901年12月にふたつの協会が結成された。

デイリー・グラフィック紙 12月13日大会(Alan Duke, TTC64)

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