呉光憲の申裕斌への手紙「申裕斌だったらできるよ。申裕斌らしくプレーすればいいよ」。彼はパリに爪痕を残し代表チームを去った
[パリ五輪 隼の眼4] 女子団体決勝のトップ。9-5からミスした後の早田の笑顔はどう理解すべきなのか
卓球王国PLUS独占記事 水谷隼がパリ五輪を斬る vol.4<最終回>
2008年北京五輪から2021年東京五輪までの4大会連続出場し、リオ五輪と東京五輪で金メダルを含む4個のメダルを獲得した水谷隼が、テレビのキャスターとしてパリ五輪に向かった。そして、初めてメディア席から見たパリ五輪と日本の戦いはどう映ったのか。彼が感じた「パリ五輪」を語る。
Text by
水谷隼Jun Mizutani
張本美和は心の弱さ、自信のない表情がなくなれば中国にももっと互角の戦いができる
女子団体の中国戦のトップのダブルスは惜しかった。気になったのは最終ゲームの9-5で早田がフォアストレートのボールをミスした時だ。その瞬間、早田はとびきりの笑顔を見せ、肩を回すような動きをした。焦りを笑顔でかき消すようにいつもと違うリアクションをしたのを見て、私は「あっ、やばいかも」と現地で感じてしまった。流れが変わった瞬間ともいえるだろう。