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[特集・石川佳純]「オリンピックという舞台で試合ができることに幸せを感じるし、楽しまなきゃ損だなと思っている」2012年
卓球王国2012年9月号掲載
このインタビューは2012年ロンドン五輪の直前、7月21日発売の卓球王国に掲載した。2008年北京五輪では日本女子チームは団体で惜しくもメダルを逃した。そして、4年後のロンドン五輪。石川佳純は19歳にして世界ランキングを6位まで上げ、日本のエースになっていた。
彼女にとって初の五輪。日本女子はメダルを射程距離にとらえていた。
写真=高橋和幸
Interview by
今野昇Noboru Konno
試合を楽しむ、相手との駆け引きを楽しむ、そんなプレーができたらいいですね
4年前の2008年、北京の観客席に彼女はいた。自分が4年後の五輪の舞台に立つことを夢見ていたが、15歳の少女は具体的に想像していたわけではない。
それから4年後、気がつけば世界ランキング6位という高みに到達している石川佳純。
それが実力をそのまま反映していないとしても、この2年間、激しい試合の連戦を経て、苦しさを乗り越えてつかんだポジションであることも事実だ。世界ランキングは試合に多く出れば上がるという単純なものではない。そこで踏みとどまり、しっかりと勝利を重ねた結果でもある。
ロンドンでは、第4シードになった。それがメダルの保証にはならなくても、大きなチャンスをつかむ権利であることは間違いない。重圧を追い風にして、シングルスと団体でメダルに突き進む石川佳純から目が離せない。
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●─もうすぐオリンピック、調子のほうはどうでしょう?