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[ワルドナー伝説]vol.17 マンチェスターのあと、シドニーでの銀メダル 

『100年にひとりの天才』と称された、ワルドナー(スウェーデン)の半生に迫った書籍『ワルドナー伝説』(卓球王国刊・絶版)。人気を博した1冊を卓球王国PLUSでプレイバック

Text by

イエンス・フェリッカJens Fellke

第2章 達人への道

From Mascot to Master

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13 マンチェスターのあと、シドニーでの銀メダル

2000年シドニー五輪 

■アイントホーヘンでの馬琳戦。痛恨の逆転負け

 97年のマンチェスターでの世界選手権で、全試合ストレート勝ちという離れ業を演じたワルドナーだったが、その年の秋にジャパンオープンで優勝したものの、それ以降、国際大会で優勝できずにいた。

 もちろん、彼は世界のトップクラスにいるのだが、もはや「ベスト」ではないのか。以前は、彼はほかのライバルたちよりも技術的に少し先を進むことによって、そこでアドバンテージを得て、「余裕」が生まれていたし、それが国際大会での優勝というものに結びついていた。ところが、マンチェスターのあとの3年間、シーズンを通して高いレベルをキープすることが難しくなっていた。その結果、スウェーデンのスポーツジャーナリストたちはワルドナーをシドニー五輪のメダル候補に挙げることをためらうようになっていた。

 一方で、マンチェスター後の3年間、ビッグゲームの時だけはワルドナーは絶頂期のような驚くほどの高いパフォーマンスを見せることがあった。

 99年春のベオグラードでの世界選手権が中止になり、急きょ団体戦と個人戦が分離開催された99年8月のアイントホーヘン(オランダ)での世界選手権個人戦。フランスのレグーを最終ゲームの21−14で、準々決勝では孔令輝も最終ゲーム21−15で破り、すばらしいプレーを見せた。

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