社員数315名。ヨーラを買収し、大きく発展させた男、リチャード・リーとは何者なのか
日本でもっと稼げるかもしれないのに、なぜ彼らはドイツを目指したのか
卓球王国独占記事「今野の眼」
Text by
今野昇Noboru Konno
卓球のプロ選手がドイツを目指すのと、野球選手がメジャーを目指すのは似ているようだけど違う
プロ野球選手がアメリカのメジャーリーグに、バスケットボール選手がアメリカのNBAへ、サッカー選手がイタリアのセリエA、ブンデスリーガ、リーガ・エスパニョーラ、フランスリーグに行くのは理解しやすい。レベルが高く、プロとして良いお金がもらえるのだから。タフなリーグに揉まれて強くなっていくのも想像できる。ところが、卓球では事情が違う。日本でもらえるお金を犠牲にしてドイツに行くことがあるからだ。
1997年に当時、全日本の頂点に立ち、世界選手権でメダルを獲ったばかりの松下浩二(現VICTAS社長)が海を渡り、ドイツのブンデスリーガに挑戦した。彼は1995年にレジスタードプロとして、日本卓球協会に登録していた。