【フランス革命】モランコーチが語る真実。「中国は強い。でも中国のコピーをして中国に勝てるのか」
卓球王国2025年3月号に掲載 Vol.2
2024年12月にルブラン兄弟とモランコーチはドイツの「オクセンハウゼン」にいた。それまで祝賀会やWTTが続いたので、12月と1月はしっかりと合宿をして、練習をやり込みたいというモランコーチの計画があった。だから1月にはWTTには出ない。
合宿でともに練習した戸上隼輔は「選手とコーチの関係が素晴らしい。そして死ぬほどの刺激をもらった」と語った。
モランコーチとルブラン兄弟の訓練が世界中の注目の的となっている。ある人は、トップ選手だからそういう練習ができるのだろうと言った。それは間違いだ。モランコーチが導く練習をやったからルブラン兄弟は世界のトップクラスになったのだ。
Interview by
Nathanael MOLIN
ナタナエル・モラン
1986年7月6日、フランス・ディジョン生まれ。フランスのカデット、ジュニアのナショナルチームに在籍するも22歳で一線を退く。17歳頃から指導に興味があり、ルブラン兄弟の幼少時代に指導。2021年に正式に兄弟の専任コーチとなり、23年ヨーロッパ競技大会からはフランスの代表監督に就任。パリ五輪では団体戦で銀メダルを獲得した
選手がやりたいプレースタイルをやらせる。ペンでもいい。シェークに矯正はしない
●ー1年間のブレイクタイム(休養)で君の思考のすべてが変わったのは、誰かの影響なのか、それとも自分で考えたことなのか。
ナタナエル・モラン(以下NM) 自分ひとりで考えていた。ひとりでルーマニアにいたけど、いつも考えていた。問題をどうやって解決すべきなのか。フランスには良い選手もいるし、大きなクラブもある。大きな大会もあるけど、結果が出ていない。ガシアン(元世界チャンピオン・五輪銀メダリスト)がいなくなってから15年近く経っていた。