[アーカイブ]松島輝空、16歳の決意。WTTリオの躍進を語る【前編】
卓球王国2023年11月号掲載 松島輝空(木下アカデミー)
協力=㈱木下グループ
(2023年)8月に行われたWTTコンテンダー・リオデジャネイロで、並み居る強豪を破り、決勝に進んだ松島輝空。世界を震撼させた躍進の理由は「メンタル面の充実」だ。輝きを放つ16歳が、リオの戦いを前編、後編の2回にわたって振り返る。
◉まつしま・そら
2007年4月29日生まれ、京都府出身。卓球選手だった両親の影響で2歳でラケットを握り、全日本選手権ホープス・カブ・バンビで6連覇。全国中学校大会でシングルス2連覇を飾る。世界ユース選手権ではU15で3個の金メダルを獲得。Tリーグには木下マイスター東京から参戦中。左シェーク両面裏ソフトドライブ型。木下アカデミー所属。世界ランキング51位(2023年9月5日現在)
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「今の自分のメンタルだったらフレイタス選手にも勝てる、チャンスはあると思えていて、向かっていく気持ちでコートに入った」
遠く離れたブラジルで、16歳の松島輝空(木下アカデミー)が光り輝いた。WTTコンテンダー・リオデジャネイロで予選から出場した松島は、オフチャロフ(ドイツ)ら世界ランキング30位以内の選手3人を含む、各国のトップ選手を連破。自身の世界ランキングを83上げて51位にジャンプアップさせた
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●─WTTコンテンダー・リオデジャネイロ(以下・リオ)を振り返ってみてどう感じていますか?
松島輝空(以下・松島) 自分にとって南米での大会は初めてで、日本からの移動も大変でしたし、男子は及川選手(瑞基/木下グループ)とぼくの2人での参加ということで、及川選手にいろいろとお世話になりました。
この何年かは自分で思った結果を出せていなくて、悔しい思いをしていましたが、リオで海外の強い選手に勝つことができて、とても自信になった大会でした。
●─大会前の目標はどれくらいをイメージしていましたか?
松島 まずは予選通過というのが目標だったんですけど、予選を通過してフレイタス選手(ポルトガル)に勝ったあとは、「優勝したい」という気持ちが湧いてきました。でも、正直決勝まで行けるとは思っていなかったので、自分でもびっくりしている部分はあります。2位でも良い結果ですが、決勝まで行ったのに負けたことは悔しかったです。