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[アーカイブ]松島輝空、16歳の決意。WTTリオの躍進を語る【後編】

卓球王国2023年12月号掲載  松島輝空(木下アカデミー)
協力=㈱木下グループ

(2023年)8月のWTTコンテンダー・リオデジャネイロでの活躍により、世界ランキングで国内5番目の位置につけた松島輝空(木下アカデミー)。16歳の逸材が見据える先には、五輪での金メダルという明確な目標がある。

◉まつしま・そら
2007年4月29日生まれ、京都府出身。卓球選手だった両親の影響で2歳でラケットを握り、全日本選手権ホープス・カブ・バンビで6連覇。全国中学校大会でシングルス2連覇を飾る。世界ユース選手権ではU15で3個の金メダルを獲得、Tリーグには木下マイスター東京から参戦中。左シェーク両面裏ソフトドライブ型、木下アカデミー所属。世界ランキング50位(2023年10月10日現在)

interview & photographs by

中川学 Manabu Nakagawa

「準決勝くらいから体力的には限界にきていました」

(2023年)8月のWTTコンテンダー・リオデジャネイロで、世界のトップ選手を連破し、決勝に進出した松島輝空(木下アカデミー)。初戦から準々決勝のオフチャロフ(ドイツ)戦までの戦いを聞いた前編に続き、後編では準決勝と決勝について振り返ってもらった。

♢♢

●─準々決勝でオフチャロフ(ドイツ)に勝って、準決勝では趙勝敏(チョ・スンミン/韓国)にゲームオールジュースで勝っています。
松島輝空(以下・松島) ここまでの自分のプレーから趙勝敏選手にも勝てる自信はありましたが、実際に戦ってみると強かったですし、やりにくさがありました。フォアもバックもドライブの回転量が他の選手よりもかなりあって、そこに苦しみました。それでも、自分としては最後まで自信を持ってプレーすることができました。

●─1ゲーム目を19―17と長いジュースで取って、最終ゲームも13―11で勝ちました。これまでの松島選手は相手が必死で粘ってきた時に勝ち切れないことがあるというイメージがありました。世界トップクラスに対して、最後に勝ち切れた理由は何だと思いますか?
松島 確かにここ最近はジュースや競り合いになった試合で勝てないことが多かったです。そうした試合を振り返ってみると、大事な場面で1点取られた時にガクッとなってしまって、その後も悔しがってしまうところがありました。それではいけないと思っていて、今大会では趙勝敏選手との試合だけではなく、大事な局面で失点してもすぐに気持ちを切り替えてプレーすることができて、それが勝利につながったと感じています。
 そうしたメンタル的な部分をうまくコントロールすることができましたが、今大会においては、やはり決勝トーナメント1回戦でフレイタス選手(ポルトガル)に勝てたことで、一気に自信がついたことが大きかったです。

●─名だたる選手を破って決勝に進出しましたが、体力的にはどうでしたか?
松島 正直、ペルーからリオへの移動もかなりきつかったですし、大会ではトップ選手たちとの試合が続いたので、準決勝くらいから体力的には限界にきていました。全身筋肉痛で、決勝のファルク選手(スウェーデン)との試合では左肩と足がつってしまって、ビリビリしながら戦っていました。決勝まで勝ち上がって、そこでベストパフォーマンスが出せるようにフィジカル面をより強化していきたいと感じました。

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