卓球マニア養成ギブス［ようこそ卓球地獄へ］ある営業マンの告白　　

卓球王国ブックス「ようこそ卓球地獄へ」＜第1章　奇天烈卓球人ファイル＞より＜その4＞

類希なる意思の弱さと、ずうずうしいまでの楽観性、そして勝利への渇望

　少し前になるが、営業マンのＭさんと代理店のＡさんという方々と一緒にお客様のところをまわったことがあった。私はどちらとも初対面だったので、車中つとめて世間話をした。私は世間話は得意ではないのだが、Ａさんが所沢の出身だと聞き、すかさず「タマスの工場がありますね」と卓球の話に持ち込んで蘊蓄（うんちく）を披露することに成功した。我ながら見事な反射神経だ。