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チーム数が増える日本リーグと、増えないTリーグ──両者は何が違うのか。試合で対決したらどうなるのか

卓球王国PLUS 独占記事「今野の眼」

卓球ファンにとってTリーグは定着しつつあるが、観客数の減少、チーム数も未増加。リーグとしてデッドエンド、行き詰まり状態にも見える

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今野昇Noboru Konno

Tリーグの運営費とエンターテインメントとしての訴求力の低さがネック

日本には、国内最高峰と呼ばれるリーグが2つ存在する。

ひとつは、2017年に創設されたTリーグ。「世界最高峰のリーグに」と掲げ、国内のプロ選手を中心に、林昀儒や鄭怡静(いずれもチャイニーズタイペイ)といった世界トップクラスの選手も参戦している。

もうひとつは、日本卓球リーグ(以下、日本リーグ)。主催は一般社団法人日本卓球リーグ実業団連盟で、1977年からスタートし、まもなく50年を迎える歴史あるリーグである。

この2つを合体させてTリーグを作ろうとしたのが、Tリーグ初代チェアマンの松下浩二(現VICTAS社長)だった。しかし、その構想は実現せず、日本リーグからTリーグに移ったのは女子の日本生命だけだった。

実現に至らなかった理由はさまざまだが、新規リーグに対する財政面での懸念、Tリーグが上位、日本リーグが下部という構造への抵抗感などもあっただろう。両リーグとも日本卓球協会の傘下にあるが、協会のトップでもまとめきれなかった。松下の理念は、協会にも、日本リーグの幹部にも十分に伝わらなかった。

こうして、日本には2つの「最高峰リーグ」が並立することとなった。

しかし、この構造は外から見ると奇妙だ。

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