佐藤瞳「若くして大成するんじゃなくて、年齢を重ねて大成する人がいてもいいですよね」

[ようこそ卓球地獄へ/妄想卓球スパーク!] 卓球選手の名字
卓球王国ブックス「ようこそ卓球地獄へ」<第3章 妄想卓球スパーク!>より <その20>

Text & Illustration by
伊藤条太Jota Ito
郡大会の決勝で華麗にプレーをする「樋口」という人を見て、なんてかっこいい名前なんだろうと思ったものだ
世の中にはいろいろな名字があるが、卓球の強い選手がたまたま珍しい名字だったりすると、特別な響きを感じてしまうものだ。中学1年のとき、郡大会の決勝で華麗にプレーをする「樋口」という人を見て、なんてかっこいい名前なんだろうと思ったものだ。それに引きかえ「伊藤」なんて、「佐藤」ほどではないが、いかにも凡庸だ。字面と音の響きはそれほど悪くはないと思うが、なにしろあまりに多い。ここまで多いと、世界チャンピオンの「伊藤繁雄」という名前を見ても自分と同じ名字なのを思い出さないほどだ。