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[あの日々を語る]石田大輔「天国と地獄のジェットコースター」   

卓球王国2025年7月号掲載 石田大輔(前・早田ひな専任コーチ)インタビュー前編 Vol.2

努力する天才、早田ひなととも10年間歩み続けた石田大輔。長いようであっという間に過ぎ去ったその時間を今振り返ってみる。
指導者として、自分の両親「男先生・女先生」を仰ぎ見ながら成長した石田。「絶対あそこまでできない」と思いながら、気がついたら、それ以上の献身的な指導をしていた。

パリ五輪での石田大輔 

Interview by

今野昇Noboru Konno

PHOTO ITTF

[いしだ・だいすけ]
1979年9月25日、福岡県北九州市生まれ。石田卓球クラブ(現:石田卓球N+)で卓球を始め、東山高、筑波大に進学し、卒業後、日産自動車に入社。退社し、スウェーデンリーグでプレーした後、ミズノ勤務を経て、2016年から早田ひなの専任コーチとなる。2024年パリ五輪が専任コーチとしての最後の大会となった

ひなが「もっと努力したい」と言ってきた後に、ぼく自身のアンテナはいろんなところへ張り出すようになった

●ーフィジカル、コンディショニングコーチの岡雄介さんがつくようになったのはいつですか?

石田 丁度その頃です。ひなの卓球にとってフィジカルの強さは必要だったし、その時期に身長がグッと伸びて、体全体が細くなった。筋肉が細く伸びるのは危険なことだと思い、それまでも月に1週間ほどは見ていただいていましたが、専属トレーナーとして岡さんにお願いしました。

 男先生もマリオ(・アミズィッチ)と(フィジカルコーチの)ウォルターさんが聖也や水谷隼を育てていたのを見ていたので、いずれはトレーニングコーチと組むようにすべきだと最初から言っていました。フィジカルが重要になる時期が来るからと。それに身長を伸ばすために、男先生がひなに、「毎日牛乳1リットル飲みなさい」と言ってましたね。それをちゃんと飲んでいた。

 ただ、ひなは食事をたくさん食べられない。そんなある日、たまたまお寿司を食べに行ったら、すごい量のサーモンを食べた。「あ、サーモンなら食べるんだ」と。それからは毎日サーモンの寿司を買いに行くようになりました。食欲はなくても、サーモンの寿司は食べられる。タンパク質とカルシウムを補給できますからね。

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