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[ようこそ卓球地獄へ/妄想卓球スパーク!] 職業別卓球大会
卓球王国ブックス「ようこそ卓球地獄へ」<第3章 妄想卓球スパーク!>より <その26>

Text & Illustration by
伊藤条太Jota Ito
『全国理容師卓球大会』なら月曜に開催すればよい。床屋だけにカットマンが多かったりして
会社の卓球部で大会に出ようとすると「その日は夜勤なので無理です」と断られることがある。彼らは毎日夜勤をやっているわけではないが、世の中には毎日の人もいるだろう。そういう人たちは、せっかく卓球が好きで続けたくても、ただ勤務形態だけのために卓球の大会に出られないのだ。練習をすることだって難しいだろうから、実質的に卓球を止めざるを得ない。卓球の宣教師たる私(勝手に就任した)としてはこんなに悲しいことはない。
そこで、そういう人たちに夜中に思いっきり卓球をしてもらうための練習場や大会を作ったらどうだろう。名付けて『真夜中の卓球便プロジェクト』だ。卓球はもともと日中でも窓を閉め切って暗幕を張るくらいだから、夜中にやるスポーツとしては最適なのだ。夜中に公共施設を使うのは無理だから、山奥か地下にでも卓球場を建てればよい。暗幕どころか窓すら要らない。そういう施設なら、不良少年少女たちの更正施設としてもピッタリである。夜中にゲームセンターにたむろしている彼らを「ゲームやドライブしない?」と言葉巧みに誘い出して、死ぬほどゲームやドライブをさせれば(もちろんオールフォアで)、卓球選手程度の真人間にはなるだろう。