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【メンタルってなんやねん!】「厳しさ」と「ハラスメント」の違いとは何か 

卓球のメンタルって「なんやねん」

卓球王国2025年8月号掲載

Text by

岡澤祥訓Yoshinori Okazawa

●メンタルトレーナー 岡澤祥訓(おかざわ・よしのり)
奈良教育大名誉教授。卓球の日本代表、プロ野球、柔道などの競技でメンタルトレーナーを務めている

熊谷商高、埼工大深谷高、青森山田高で、数多くの日本代表やチャンピオンを育てた吉田安夫(上写真の右)。「闘将」と呼ばれ、日常生活、練習、試合での厳しい指導は有名だった

「これはパワハラです」と言われて、指導者が萎縮しているケースは結構ある

 今、スポーツや教育の現場では「厳しい指導」が「パワハラ(パワーハラスメント)」と見なされるケースが増えています。その影響で指導者が萎縮し、思うように選手や生徒に向き合えなくなっているという声も少なくありません。

 私は、基本的には怒らない指導、つまり「自分で考え、自分で行動できる選手を育てる」スタイルが理想だと思っています。しかし現実は、少しでも厳しくするとすぐに「それはパワハラですよ」と周囲から注意されることがあります。特に大学などの教育機関では、「パワハラを受けた」と訴えられると、たとえ最終的に認定されなかったとしても、その過程で長く苦しい時間を過ごすことになります。

 このような風潮は、学校現場でも顕著です。保護者からの過剰な要求やクレームにより、教師のなり手が減っているという現状もあります。一方で、会社ではセクハラが減少傾向にあるのに対し、パワハラの問題は根強く残っており、スポーツ界でも例外ではありません。

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