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【技術+】“世界のユザワ”に学ぶ THEオモテの技 第1回

〜基礎打ちとブロック&アタック(対上回転)〜

 現代卓球では、年々減少傾向にある表ソフトラバーユーザー。しかし、2025年5月の世界選手権ドーハ大会では日本の伊藤美誠(スターツ)が中国選手を破って銅メダルを獲得し、戦い方によってはまだまだ世界のトップでも通用するということが証明された。
 「湿度とかでイラつく時もありますけど、前後の加減やタイミング、左右の振り回しなどで相手を惑わせた時はおもしろい。そういうタッチや繊細さは、オモテの選手にしかないものだと思います」と、伊藤選手は表ソフトの魅力をコメントしてくれた。
 難しいけれどおもしろい、そして可能性のある「オモテ」。その技とコツを、今回から3回にわたって、かつて日本代表として活躍した名手・遊澤亮さんに披露、解説していただく。今まさにオモテを使っている人も、今からオモテをやろうという人も、オモテ使いを育ててみたい人も、必見のコンテンツだ。

実演・解説=遊澤亮(ITS三鷹コーチ)
performed & supervised by Ryo Yuzawa

98年アジア競技大会で活躍した当時の遊澤さん。
魔術のような変幻自在の攻守で、唯一無二のプレーヤーだった

●ゆざわ・りょう 全中・インターハイ・全日学・全日本社会人でシングルス日本一を獲得。明治大在学時の関東学生リーグ1部でシングルス32勝0敗。1998年アジア競技大会混合ダブルス銅メダル。同大会の団体戦で中国の劉国梁(1996年アトランタ五輪金、1999年世界チャンピオン)を破り、世界を驚かせた。五輪2大会出場(1996年アトランタ、2004年アテネ)。左シェーク裏ソフト/表ソフト攻守型

●●●今だからこそオモテは勝てる!●●●

 私(遊澤)が小学生の頃はチームに1名、必ず表ソフトの選手を入れなければいけないというルールがあり、表ソフトの選手はたくさんいました。私もそのルールの影響で「オモテ使い」になったひとりです。現在の卓球は裏ソフトのドライブ型が大多数で、表ソフトを使う選手も、教えられる指導者も非常に少なくなっていますが、それはむしろチャンスだと言えます。使い手も、理解している人も少なくなった現代卓球だからこそ、勝てる可能性が高まっているラバーなのです。皆さんぜひトライしてみてください。

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