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【アーカイブ/Another Story】田中敏裕/マスターズ王者は元国連職員。卓球への愛情と途上国への思いを胸に。

卓球王国2023年4月号掲載[アナザー・ストーリー/田中敏裕]

[Another Story 疾走するアスリートたち]田中敏裕(東京・九十九)

たなか・としひろ
1960年6月28日生まれ、鹿児島県南さつま市出身。中学生から卓球を始め、早稲田大学政治経済学部に進学。
同好会を経て、2年の秋から体育会卓球部で活躍。卒業後は青年海外協力隊で南米ペルーのナショナルチームを指導した。
帰国して実業団のシチズン時計に2年間勤務したのち、国際協力事業団(JICA)の調整員としてドミニカ共和国へ赴任。
コロンビア大学国際公共政策大学院で修士課程を取得後、1994年、UNDP(国連開発計画)に入局。
ミャンマー、中国、ブータン、パキスタン、フィリピン、NY本部、インド等で駐在した後、30年の海外生活から帰国。
2021・22年度全日本マスターズ選手権のローシックスティで2連覇。東京の九十九所属

PHOTO:柳澤太朗

text by

今野昇Noboru Konno

「一番に目指していたインターハイ。
決定戦で負けてしまって、それが本当に心残りで、悔しい思い出ですね」

 何がこの男を卓球に向かわせるのか。卓球少年だった頃に味わった悔しさなのか、日本のテッペンに立ちたい執念なのか。セカンドライフの中での自己証明の発露なのか。
 卓球に魅せられた30歳から80歳以上までの強者が集う全日本マスターズ選手権大会。元日本代表の選手もいれば、卓球に人生を懸けているような人も数多い。いわゆるピンキチの巣窟のような大会だ。そこで田中敏裕はローシックスティ(60歳以上)で2連覇した。正直、洗練されたプレースタイルと言うよりも、泥臭く点を取りに行くスタイルだ。しかも台に向かった時の目つきも尋常ではない。田中敏裕とは一体何者なのか。

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