一貫して丹羽孝希を支え続ける浜野浩の男気「彼は卓球界の財産なので、卓球界に復活してもらうのが私の仕事」

[ようこそ卓球地獄へ/アメリカン卓球ライフ]英会話教室
卓球王国ブックス「ようこそ卓球地獄へ」<第4章 アメリカン卓球ライフ>より <その35>

Text & Illustration by
伊藤条太Jota Ito
「今週末は何をするつもりか」と聞くのでやはり「卓球」と答えざるをえない。「趣味は何ですか」もちろん「卓球」だ
アメリカのドーサンには仕事で何度か行き来していた関係もあって、2007年の2月から赴任をすることになった。任期は3年ということだった。気持ちの上では卓球コラムニストが本業だと思っているのだが、現実には卓球とは関係のないサラリーマンである。「アメリカでの卓球の普及は卓球界の大きな課題なのでがんばってほしい」とITTFの榎並女史からメールがきた。いったい何のための赴任だと思っているのだろうか。
そういうわけで、赴任前の2カ月間、英会話教室に通うことになった。それまでは勢いまかせの適当な英語だったので、さすがに本格的な英会話を身につけなくてはならない。赴任者ともなれば、卓球の日本代表選手と同じで、日本人の代表として見られる。もう「ネイティブスピーカー」を「ネガディブスピーカー」と言い間違えたり、「シチズン(市民)」を「プリズン(刑務所)」と言い間違えるようなことではいけないのだ。