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【悩みを自信に変えろ!】31. 体力や運動センスが足りません……

【勝つためのポジティブ思考法】

〈第31回〉卓球王国2023年7月号掲載

小さい頃にソフトボール、サッカーなどの卓球以外のスポーツ経験を持っている水谷隼(五輪金メダリスト)

Text by

高島規郎Norio Takashima

 卓球は比較的、体力や運動センスが競技成績の良しあしに関わる決定的な要素とはなりにくい。しかし、やはり最終的にはそういった身体能力の高い選手がチャンピオンになるのは間違いない。今回は、卓球に必要な身体能力の鍛錬法について考えていこう。

〈今回の悩み〉

体力や運動センスが足りません……

CHANGE 1:高いレベルでは身体能力が必須

 一般的に、文部科学省が全国の学校で実施している体力テストで最高のA評価を受けるような選手は、卓球界にはあまり見当たらない。BやC、それ以下の体力レベルの選手が多い。逆に言えば、卓球はそうした身体能力に自信のない人に選ばれやすいスポーツだと言える。
 中には、腕立てせや腹筋が1回もできないというような人もいるが、そうした人でもラケットを握らせると、意外と良いボールを打てたりするのが卓球の面白いところである。
 試合の勝敗に関しても、体力・筋力にすぐれた人が必ず勝つかと言えば、ある程度のレベルまではそうとも言えない。卓球では身体能力の高さよりも、テクニックの優劣が勝敗を決める大きな要素だからだ。
 しかし、全国のトップクラスや世界レベルとなってくると話は別である。サービス・レシーブ、台上の細かなテクニックだけでは勝負がつかず、最終的には互いの選手が卓球台から離れて全身をダイナミックに使い、力のあるボールを真っ向から打ち合うようなラリー戦が展開される。そうなると、身体能力でる選手が勝てる可能性はかなり低くなる。
 つまり、一般レベルの選手に甘んじるのであれば、それほど厳しく体をえる必要はないかもしれないが、チャンピオンになりたいのであれば、身体のはけて通れない道なのだ。
 そのうえで、卓球選手としての身体能力をアップさせる方法を考える際には、選手の成長過程(年代)に留意する必要がある。まず、幼少期から小学生年代の選手に関しては、テクニックの習得を最優先とし、身体に大きなをかけるトレーニングはまだ開始するべきではない。
 中学生年代の選手であれば、持久力の強化を第一目標とし、走るトレーニングに集中的に取り組む。そして高校生年代以降では、筋力アップのためのパワートレーニングをガンガンやっていく必要がある。このように選手の年齢に合わせ、順を追って身体能力の増強を図っていくことが重要だ。

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