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【悩みを自信に変えろ!】32. 練習では良いのに試合だとダメになる……

【勝つためのポジティブ思考法】

〈第32回〉卓球王国2023年8月号掲載

世界選手権、オリンピックと大舞台での強さが光るモーレゴード(スウェーデン)。写真は世界選手権ドーハ大会で戸上隼輔を破り、メダルを決めた瞬間

Text by

高島規郎Norio Takashima

 ふだんの練習では問題なくマスターしているはずの技術が、試合になるとできなくなる。仲間内や部内の試合ではめっぽう強いのに、対外試合では勝てない。そんな内弁慶タイプの選手が、本番の大事な試合で勝てるようになるために必要なことを考えてみよう。

〈今回の悩み〉

練習では良いのに試合だとダメになる……

CHANGE 1:試合のメンタルで練習に臨もう

 練習ではスムーズにうまくプレーできるのに、試合になった途端、プレーがガタガタに崩れて負けてしまう。そういった選手はたくさんいるが、これはある意味当然の現象だ。練習と試合は、根本的に別物と考えなければいけない。
 練習と試合で最も違う部分は、何と言ってもメンタルである。練習にはない緊張感・怖さ・迷い・心配事などが試合には出てくるから、対戦相手とともに、そういった自らの内なる敵と戦う必要があるのだ。
 試合ではリラックスが大事だと言う人もいるが、私はあまりそれには同調しない。一般的に、緊張することとリラックスすることのどちらが難しいかと言えば、それはリラックスのほうだ。難しいリラックスを無理にしようとすれば、かえって悪い方向に緊張の度合いを高めてしまう危険性がある。
 だから、試合に向かう際には「ほどよい緊張感でプレーするんだ」という意識づけ、自らへの言い聞かせがベストなのだ。緊張してもいいんだと思えば気持ちが軽くなるし、自ら主体的に緊張状態を作ることによって集中力も高まってくる。
 他方で、ふだんの練習に試合の時の緊張感を持たせる努力も重要である。これは、サービスやレシーブなどからスタートする実戦的な練習ではもちろんだが、ワンコースでの強打対ブロックなどごく基礎的な練習の時にも、本番さながらの緊張感で取り組む姿勢があると良い。
 何気ない単純な練習に、できる限りの高い緊張感と集中力をつぎ込む。そういった訓練を日常からしておくことが、大事な試合で練習と変わらないパフォーマンスを発揮できるための基礎となるのだ。

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