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WTT横浜、一瞬の日常が見せた非日常感とポテンシャル  

卓球王国2025年11月号「WTT、熱狂の横浜は何を語るのか。」

WTTチャンピオンズで横浜が沸いた。張本智和が世界王者の王楚欽を破って優勝した。「卓球のイベントが変わった」と観客が感じた。WTT横浜を通じて、卓球の今と未来を語ってみよう。
写真=中川学・楊奇真

Text by

鱸正人Masato Suzuki

長く卓球を取材して、「WTT以前」と「WTT以後」を知っている日本経済新聞の鱸正人(すずき・まさと)記者がWTT横浜で何を感じたのか。世界のスポーツ界を知る記者の目に映ったWTTの未来とは何か。

絶え間ない光と音の演出による「インフィニティ・アリーナ」が生み出す圧倒的な空間

 それは独自の世界観をかえって浮き彫りにする、偶然の明転だった。WTTチャンピオンズ横浜の男子準決勝。張本智和がカナク・ジャー(アメリカ)を相手に1ゲームを先取した直後のことだ。

 客席を包み込むように照らす薄紫色のライトが突然切り替わり、上階までぎっしり埋まったアリーナの様子がはっきり目に飛び込んできた。何かのトラブルだったのだろうが、程なく照明は元に戻って試合は再開。張本は快勝後のインタビューで「BUNTAIの明るい姿を初めて見られた。懐かしい気持ちになった」と語っていた。

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