ロス五輪新種目の「混合団体」。男女格差のない日本は有利。だが、卓球人からは怒りの声が多数

橋本帆乃香の基本のカットスイング[前編/フォアカット]
卓球王国2025年11月号掲載
モデル・解説:橋本帆乃香 supervised by Honoka Hashimoto
協力=日本卓球㈱ special thanks to NIPPON TAKKYU Co.,Ltd.
今、中国が最も警戒している選手が橋本帆乃香だ。打球点の高い攻撃的なカットと驚異的な守備範囲の 粘るカットを使い分けて、世界トップへと駆け上がっている。 この技術特集では自らがモデルと解説を務め、基本のフォアカットとバックカットのスイングを伝授する。
この1年の中国選手との勝敗は17勝2敗。
世界が注目の「ホノカ・ハシモト」はどこまで強くなる!?
2024年8月のフィーダー オロモウツから、2025年9月のコンテンダー アルマトイまでの1年間のWTT8大会で、中国選手と19回対戦した橋本帆乃香。
その戦績は17勝2敗と大きく勝ち越しており、2敗はチャンピオンズ横浜の孫穎莎戦とヨーロッパスマッシュの王曼昱戦。なお、同期間中に橋本がWTTで中国選手を含む外国選手に負けたのはこの2試合のみ。他に負けたのは日本選手との同士討ちだけで、対外的にこれほど高い勝率を見せた日本選手は近年、記憶にない。
世界トップの女子卓球は、シェーク攻撃型による男性化したプレーが主流になっている中で、カット型というスタイルで猛者たちを斬り倒す橋本のプレーが世界から注目されている。
華麗なカットで何本も返球し、隙あらば前に飛び込んで放つバックスマッシュに魅了されるファンは日本にとどまらず、海外にも多い。ヨーロッパスマッシュ、コンテンダー アルマトイでも観客席から「ハシモト! ハシモト!」という声援が聞こえた。
まずは技術解説の前に、橋本のグリップを紹介。やや深めながらオーソドックスな握り方で、カット、攻撃ともやりやすいグリップになっている。

橋本帆乃香のグリップ
