
【中国卓球春秋】繰り返される「摔拍」。悔しさでラケットを叩きつけた孫聞に出場停止処分
卓球王国2025年11月号掲載
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最新情報から雑学まで、中国卓球に関するあらゆるニュースをお届け!レギュラーシーズンが終了した超級リーグ。第3ステージの舞台は、首都・北京から2500km離れたウルムチ市ですが、熱狂的なファンにはこれくらいの距離は余裕かも……。
ラケットを投げる行為「摔拍(シュアイパイ)」に厳しい処罰
8月30日に行われた超級リーグ・男子第3ステージの山東魏橋・向尚運動と四川豊谷の一戦。4番に出場した四川の孫聞が、山東魏橋の林昀儒(チャイニーズタイペイ)にゲームカウント2ー0から逆転負けを喫した。
敗れた瞬間、ラケットをフロアに叩きつけ、悔しさを露わにした孫聞。中国卓球協会はこの行為に対し、「スポーツマンシップと道徳精神に反し、超級リーグと卓球の社会的なイメージを損ねた」として、孫聞に対して次節の1試合を出場停止にする処分を下した。孫聞は出場停止の1試合も含め、残り3試合はすべて欠場している。
中国では2024年3月に国家体育総局が、スポーツに関する不正やスポーツマンシップに反する行為への罰則を定めた『体育賽事活動 賽風賽紀管理法』を施行。多くのスポーツ協会や全国の省・市で同様の規定が整備され、今回の処分もその規定に沿ったものだ。
中国では、悔しさや怒りからラケットを投げる行為「摔拍」で、これまで多くの選手が処罰されている。06年アジアカップ決勝での敗戦後にラケットを投げ、農村での労働奉仕や罰金の処分を受けた陳玘などは「いかにも」という感じがするが、温厚な王励勤でさえ国家チームの部内リーグで敗れてラケットをフェンスに叩きつけ、劉国梁総監督(当時)から叱責されたこともある。
