[こだわりすぎた男たち 浅葉克己]迷宮のごときラケット遍歴(へんれき)。用具はいつでも「過程」
卓球グッズ2021 「こだわりすぎた男たち」vol.31
別冊グッズの名物企画『こだわりすぎた男たち』。過剰なほどの情熱とこだわりに触れると、こんなご時世でも勇気が沸いてくる。

■Profile あさば・かつみ
1940(昭和15)年3月18日生まれ、神奈川県出身。日本を代表するアートディレクターであり、広告・タイポグラフィ制作の第一人者として長く活躍。卓球は金沢中入学後に始め、神奈川工業高でも2年時から卓球部に所属して県大会に出場。世界中のチャンピオンと対戦する「ひとりピンポン外交」を続ける傍(かたわ)ら、現在は「東京KING KONG」で監督を務め、2015~19年全日本クラブ選手権男子50代の部で5連覇中(2021年当時)
★ 使用用具
R:剛力(木材7枚/ニッタク ※受注生産品)
F:VO>102(2.0mm・VICTAS)
B:カール P-H(一枚・TSP ※生産完了)
※使用用具・プロフィールなどは2021年の掲載時のものです。用具は現在では廃番になっているものも含まれます
巨匠の現在地点は「出澤モデル」
裏ソフトに表ソフト、粒高にアンチに一枚ラバー……。あらゆる用具を使い、あらゆる戦型に挑戦してきた浅葉克己の用具遍歴は、国際色と色彩に富んでいる。まさに「ひとりピンポン外交」の面目躍如だ。

使用ラバーは「憧れの君」と同じ


●多大なインスピレーションを感じた出澤杏佳選手(専修大)と同じラバーを使用。フォア面は表ソフト『VO>102』(VICTAS)の厚、バック面は粒高『カールP-H』(TSP※生産完了品)の一枚ラバー

憧れの出澤選手とのツーショット。「指2本だけ握らせてもらった。5本でも良かったよね」(浅葉)


使い込まれた1本は、TSPの5枚合板『ヨーロパワー中国式』(廃番)がベース。
グリップはまるで「飾り包丁」?
●汗で滑らないよう、斜めに刻みが入っているグリップ。飾り包丁のような、民芸品のような、独特の風格を与える
使い込まれた1本は、TSPの5枚合板『ヨーロパワー中国式』(廃番)がベース。

