さも混合団体ワールドカップが五輪と同じ競技のように報道される違和感
さも混合団体ワールドカップが五輪と同じ競技のように報道される違和感
卓球王国独占記事「今野の眼」

Text by
今野昇NOBORU KONNO
「難しいのは、2ゲーム先取しても3ゲーム目を取られてしまうと選手もチームも負けた気持ちになってしまうところ」(渡辺武弘・前全日本女子監督)
2025年12月7日に閉幕した混合団体ワールドカップ。まるでこの試合方式が次のロサンゼルス五輪から採用されるかのような報道が散見されるが、実際にはそうではない。
そもそも国際卓球連盟(ITTF)が2025年4月10日に発表したのは、「2028年ロサンゼルス五輪で男女団体が廃止され、新たに混合団体と男女ダブルスが採用されることをIOCが決定した」という事実のみである。競技方式や選手構成などについては、現時点で何ひとつ具体的な内容は示されていない。この時点からすでに、卓球愛好者や関係者は大きな違和感を覚えていたはずだ。

