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Tリーグの根本理念はどこへ行ったのだろうか。混合団体リーグというアイデアに失望を抱く

卓球王国PLUS独占記事「今野の眼」

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今野昇Noboru Konno

日本卓球協会や日本リーグにはできないけれども、Tリーグだからこそ果たせる使命があるはずだ

 12月13日の日本卓球協会理事会後の会見で、Tリーグが検討事項に入れようとしている混合団体方式について質問された宮崎義仁専務理事(Tリーグ理事)は明言を避けた。しかし、その言外からは、この新方式に対して前向きな姿勢がうかがえた。以下は会見でのコメント。
「Tリーグの理事会でも(混合団体方式を)検討することになっており、12月17日の実行委員会でも議題に上がっています。その後、1月、2月の実行委員会でも検討を進め、3月の理事会で方向性を示していく予定です。そのうえで、ステークホルダーやトップパートナーの意向を聞き、『ぜひやろう』ということになれば、6月の理事会に上程していきます。ただし、現時点ではまだ検討段階です。もし実施するのであれば、ロス五輪の前にやりたいという思いはありますが、大きな改革になるため簡単にはできません。仮にロス五輪に間に合わなくても、どこかの組織が混合団体を実施していかなければ、この方式は根付いていかない。それを担うのであれば、新しい組織であるTリーグがうってつけかもしれません」
 もちろん、このアイデアは宮﨑専務理事ひとりのものではないし、リーグの理事の中には「混合団体リーグ」賛成派もいると言われている。ただし、もし本気でこの案を通そうとしているのであれば、リーグの現状、そして実行委員や理事の判断には失望せざるを得ない。

 王国WEBのSNSに寄せられたコメントの多くは、「単発のイベントとしてならよいが、リーグ戦として行うのは疑問だ」という声で占められている。確かに、Tリーグ主催の一つのイベントとして実施するのであれば話題性もあり、一定の関心を集めるだろう。しかし、それを男女別リーグ戦に代わる方式として本格的に検討するとなると、話はまったく別である。

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