神のサービス［仲村錦治郎］台の上でも切れるサービスを出す

アーカイブ　卓球王国2014年12月号　Vol.1-4

変化サービスを出す方法は、感覚ではなく理論である。元五輪代表の仲村錦治郎のサービスは「神の領域」に達している。世界の選手が驚き、日本選手が翻弄された「神のサービス」を自ら実演し、解説する。今、その秘密が明らかになる。

［なかむら・きんじろう］
1975年5月2日、大阪生まれ。全日本選手権ジュニア・カデット・ホープス優勝。世界選手権日本代表、1992年バルセロナ五輪日本代表。現役時代から強烈な変化サービスで勝利を重ねた。現在、VICTASに勤務

ラケットの先端に当てるとよく切れる

　サービスのスイングが良くても、下回転がかからなくてナックル（無回転）になってしまう人がいます。それはボールの当たる位置が問題です。ラケットの根元ではなく先端で当てると回転はよくかかります。

　ラケットがしなるように、そして遠心力を感じるくらいのスイングスピードでボールに摩擦を与えれば、粒高ラバーでもサービスは切れます。粒高ラバーでも床でボールが戻るくらいに回転をかけられるのです）。

　つまり、裏ソフト、表ソフト、粒高という用具は「切れる・切れない」に影響を与えますが、打ち方によっては「ボールは切れる」ことになります。