【対下回転のバックドライブ】柳延恒「『腕だけで振るな』40年前の中国で学んだ現代卓球に通ずる基本」
近藤欽司[夢に向かいて]第六章 1 指導術その三 ─ 誰にでも指導の転機は訪れる
2025年夏に急逝した、元女子ナショナルチーム監督の近藤欽司氏の著書『夢に向かいて 〜インターハイとともに歩んだ卓球指導人生40年〜』(2004年1月発行/絶版)。日本女子監督として世界選手権でメダルを獲得。インターハイでは監督として8度の全国優勝を成し遂げた。勝てない時期があり、もがいた。大病をきっかけに、考え方を変えた──。指導に悩む人、試合で勝てない人にオススメの指導書を、王国PLUSで復刊。
Text by
近藤欽司KONDOU Kinji

第六章〜指導術その三〜 誰にでも指導の転機は訪れる
※内容はすべて2003年12月現在
■ 外国選手の練習から学ぶ —— 個性を生かす練習とは何か
長く指導してきた中で、病気をしたり、挫折したり、失敗したり、いろいろな経験をしながら、私自身の指導の大きな転機になったことがたくさんあります。
そのひとつは、多くの選手と出会う中で、選手から学び、教わったことです。選手の性格や特徴は一人ひとり違うので、画一的な指導は禁物です。そういう私自身、以前はかなり画一的な練習内容で、型にはめた指導をした時期もありましたが、そのために、十分に選手の個性を伸ばすことができなかったことを自省しています。卓球にはさまざまな戦型があります。その選手の特長が発揮できる戦型を探り、本人も理解したうえで、納得して個別のメニューに取り組んでいくことが重要なのです。
例えば、内山京子は、非常にセンスがあり、能力の高い選手でしたが、どちらかというと短期集中型で、同じ練習を長く続けると集中力が落ちるタイプです。こういうタイプの選手には、練習の中で、一定のノルマを与え、それをこなしたら、後は自分のやりたい練習をさせます。また、内山のように相手の心理を読みながらの戦術的なひらめきが冴える選手に対するベンチコーチでは、本人が戦術の判断で迷うといけないので、あまり細かいことは言いませんでした。
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