[プロコーチの草分け、37年目の挑戦]村上恭和「ぼくは卓球界に就職しているわけですから。ゼロからの発想ですよ」
近藤欽司[夢に向かいて]第六章 2 ─ 成長曲線を上昇させる練習とは何か
2025年夏に急逝した、元女子ナショナルチーム監督の近藤欽司氏の著書『夢に向かいて 〜インターハイとともに歩んだ卓球指導人生40年〜』(2004年1月発行/絶版)。日本女子監督として世界選手権でメダルを獲得。インターハイでは監督として8度の全国優勝を成し遂げた。勝てない時期があり、もがいた。大病をきっかけに、考え方を変えた──。指導に悩む人、試合で勝てない人にオススメの指導書を、王国PLUSで復刊。
Text by
近藤欽司KONDOU Kinji

第六章〜指導術その三〜 誰にでも指導の転機は訪れる
※内容はすべて2003年12月現在
■ 強い選手の共通点は、強気、意外性、対応力、ひらめき、やりにくさ
国際大会を経験して強い選手を分析したり、インターハイで上位に進出してくる選手を見ていると、「こういうプレーをしなければ上には上がっていけない」という共通する部分がいくつかあることに気がつきました。そうした共通点を理解して、練習しておけば、必ず試合で役立つのです。
強気か弱気かという言い方をすれば、強い選手は、ミスをした後でも強気で戦うことができます。強気で戦い抜くことができるからこそ、強いのだと言えます。弱い選手は、ミスをすると、すぐに弱気になり、「安全にいかなければ」と守りの気持ちになるために、たとえチャンスボールが来ても思い切って打てません。その安全策がミスにつながったり、相手の待ちにはまって失点につながることが多いのです。ところが、強い選手は2本連続で失点しても、次にチャンスがあれば強気で攻めることができます。特にインターハイでは、こうした心の強い選手が最後の勝利者になるのです。
「意外性」も、強い選手の共通点です。特にレシーブでは、ひとつのサービスに対して少なくとも四、五種類のレシーブができなければなりません。強い選手になると3球目で二つくらいヤマを張るので、レシーブが二種類しかないと両方とも待たれてしまいます。

