中国基準のバックドライブ術「下回転はチャンスボールだ!」
卓球王国2026年3月号 中国基準のバックドライブ術「下回転はチャンスボールだ!」<前編>

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中国の山東省出身で、現役時代は中国ナショナルチーム2軍に招集された実績を持つ李龍飛氏。
2007年に来日後、プロコーチとして活動し、現在は大阪のDream卓球クラブで指導を行う。ジュニア選手からトップ選手までを指導する李氏に、中国基準のバックドライブの考え方と打法を紹介してもらう。
中国基準のバックドライブ術
「下回転はチャンスボールだ!」
中国基準に意識改革せよ!「台から出たボールはすべて攻撃の起点である」
バックに来たツッツキも迷わずにバックドライブで攻める
中国では幼少期から「台から出たボールはすべて攻撃の起点になる」と徹底して教えられます。
この考えは下回転に対しても同じです。相手のサービスやツッツキに対して、「台から出るか出ないか、判断を迷ってツッツキで返す」という消極的な姿勢ではなく、ドライブで攻撃を仕掛けるという意識が常にあります。
下回転をチャンスボールと認識するためには「ミスをしない」という自信が必要です。そのためには、一発で打ち抜こうとする強打の意識をまずは捨てて、回転をかけたループドライブで確実にコートに入れることを優先させる。相手コートの深くに回転量のあるループドライブが打てれば、打球にそれほどスピードがなくても「回転量で相手を抑え込む」ことができます。
昔から中国卓球には、「フォアハンドを重視する」という考え方がありますが、それは今も変わりません。
しかし、張継科(2012年ロンドン五輪金メダル)の出現と成功によって、フォアハンドと同様にバックハンドでも得点を狙うスタイルが確立されました。
中国におけるバックドライブのスイングの最新基準は、樊振東、林詩棟が見せる「円を描くスイング」。
従来のバックドライブの「後ろから前へのスイング」ではなく、肘を支点にして、前腕と手首を円を描くように回すことで、無駄のないスイングで戻りも早くなっています。

林詩棟は張継科、樊振東よりもさらに試合の中でバックハンドを使う割合が高い

