卓球マニア濃縮エキス[卓球天国の扉]〈その1 まえがき〉
卓球王国ブックス「卓球天国の扉」より 〈その1〉
卓球コラムニスト・伊藤条太氏による爆笑卓球コラム本『ようこそ卓球地獄へ』の続編である『卓球天国の扉』(2015年発刊)。月刊誌卓球王国の「奇天烈逆も〜ション」で紹介されたコラムに、卓球王国デビューを飾ることとなった「卓球本悦楽主義」や、おまけの「4コママンガ」まで、伊藤条太ワールドが炸裂!! あなたはこの一冊で「天国の扉」を開けることになる。 ☆卓球マニア濃縮エキス☆
2026年4月から1話毎に不定期掲載


Text & Illustration by
まえがき
昨年の暮れ、あるママさん卓球クラブの忘年会に招かれ、参加させていただいた。いらしたのは40代後半の方々6名で、ご自分たちの年齢にかけて「更年期48でーす」などと言う、とても陽気で元気な方々であった。
彼女らには年齢以外に特筆すべき特徴があった。それは卓球の実力だ。若い頃にインターハイや国体に出た、もしくはそれに匹敵する実績を持った方々ばかりだったのだ。強い人に対するコンプレックスがある私としては当然「どうやってそんなに強くなったのか」と一人ずつしつこく聞くことになる。
その結果、期待していたのとは別の意味で非常に考えさせられるお話を聞くことができた。参加した6人のうち、3人までが中学校あるいは高校時代に指導者にめちゃくちゃにシゴかれ、指導を受けていた当時は指導者を心の底から憎んでいたというのだ。中でもお2人の口から出た言葉は「本当に死ねばいいと思っていました」という過激なものだった。そんなに嫌なら止めればよかったじゃないかというのは大人だから言えることで、実績のある部で、しかも親まで期待している状況となれば、女子中高生が言い出せなくても無理もないだろう。

