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[アーカイブ・女王の独白/前編]丁寧「自分だけが狙っているわけじゃないから、苦しい試合が連続してあるのも当たり前」 

卓球王国2015年10月号掲載

DING NING, The Queen’s Monologue

2009年に世界選手権の大舞台に姿を見せてから10年間、世界のトップで戦い続けた丁寧。2011年世界選手権ロッテルダム大会で20歳にして世界チャンピオンを戴冠。しかし、2012年ロンドン五輪では決勝で敗れ、翌2013年の世界選手権でも優勝を逃した。
そんな苦難の道を経て、つかんだ2回目の世界選手権シングルスのタイトル。
このスーパースターの卓球の源に触れてみる。

写真=江藤義典

Interview by

今野昇Noboru Konno

2015年世界選手権で優勝して、その年のジャパンオープンに来日した際の丁寧

丁寧●ディン・ニン
1990年6月20日生まれ。中国・黒龍江省大慶市の出身で、北京市女子チームの周樹森監督にその才能を見出され、北京市チームの一員となる。05年世界ジュニア選手権で優勝、09年アジア選手権で優勝。10年世界団体選手権決勝のシンガポール戦では、トップで馮天薇に敗れてチームも9連覇を逃し、大きな挫折を味わったが、翌11年に行われた世界選手権で初優勝。12年ロンドン五輪では決勝に進出するも、先輩の李暁霞に敗れて銀メダル。2015年世界選手権蘇州大会シングルス優勝。2015年8月当時、世界ランキング1位

20歳で世界の頂点に立った女王は、その後、苦悩の淵を歩いていく。2012年ロンドン五輪では決勝でのまさかのアクシデント。
試合中に涙を流し、金メダルは離れていった。
2015年5月2日の世界卓球、蘇州での決勝。最終ゲーム、彼女を再びアクシデントが襲う。
そこで見せた彼女のメンタル。女王・丁寧は何かが違う。
丁寧が見せる天真爛漫な笑顔と、試合中の厳しい表情の裏側に何があるのか。

ロンドン五輪があって、団体で金メダルを獲れたけど、シングルスでは不本意な敗北。そこからどん底に落ちました

 ジュニア時代から丁寧の才能は際立っていた。05年世界ジュニア選手権で優勝し、07年世界選手権ザグレブ大会に16歳で初出場している。中国の期待の高さがわかる。10年モスクワ大会の団体戦では決勝のシンガポール戦で敗戦を喫し、中国は9連覇を逃した。しかし、翌11年のロッテルダム大会では見事にシングルスで優勝し、20歳で女王の座についた丁寧。

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