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[実力者としての荻村伊智朗]歴史的な事業をやり遂げた実行力は素晴らしいものだった

 荻村伊智朗没後30年 卓球王国2015年3月号掲載 <波岡實(元日本卓球協会専務理事代理・コモンズ㈱会長)>

「日本にはオギムラがいた」

1991年世界選手権千葉大会での荻村(中央)とIOCサマランチ会長(当時・写真左)。サマランチとの強力なホットラインを持っていた

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波岡實Makoto Namioka

1988年12月の全日本選手権でのデモンストレーション。現在の卓球の原型を作った

1986年にタレントの「卓球ネクラ発言」があり、卓球界は大きなダメージを受けた。その直後に荻村さんが私の会社を突然訪ねてきた。卓球のイメージ調査を依頼され、広報委員長も引き受けることになった。それは調査だけでなく、卓球のイメージを大きく変えていくためのアクションを荻村さんは起こそうとしていたのだ。

 私は広報委員長を引き受ける際に条件を出した。荻村さんは「自分が担当理事になって日本卓球協会の理事会に諮る」と言ったが、私はそれではダメだと伝えた。「私自身の手で理事会の中でプレゼンをしたい、説明したい」とお願いした。もし荻村さんが理事の人に説明すると、私と荻村さんだけで話をして決めているように思われるが、私は広告代理店という仕事でプロモーションのプロだから理事会の中で話をさせてもらって、意見も聞きたい。荻村さんも提案に反対だったら、そう言ってもらって大丈夫だからというお願いだった。

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