Top of Asia 張本智和『優勝を意識しなくていいからと言ってもらえて、その言葉に救われました』
[今野の眼]中国マネーが支えるWTT。卓球に興味を示す会社と人がお金を出している
卓球王国PLUS独占記事
Text by
今野昇Noboru Konno
以前のワールドツアーと比べてもWTTはイベントとしてのクオリティーは数倍高い
WTTのスマッシュ、ファイナルズ、チャンピオンズなどのトップランクのイベントには本拠地シンガポールや、フリーランスの専門の人たちが数十人規模で集結する。大掛かりなセットや照明は、レギュレーション(仕様)に基づいて、現地で作る。しかし、どこの国で開催してもエンターテイメントとしての見え方は同じで、メディア対応や観客の誘導なども統一されていて、プロフェッショナル対応となる。もちろん費用は相当かかる。また映像配信、SNSなどの発信はハイレベルなものになっている。昔のワールドツアーとは比較にならない。イベントとしてのクオリティーはWTTが数倍高い。
11月23日のWTTファイナルズ福岡の男子シングルス準決勝の張本智和対林詩棟との試合ではお互いのファンの応援合戦も相まみえ、会場の盛り上がりは最高潮に達し、昔のジャパンオープンの比ではない。しかも、その盛り上がりを支えているのは中国からのインバウンド応援団で、その中には相当数の張本ファンもいた。肌感覚では、観客の7割は若い女性という感じがする。
最近では、10月のWTTチャンピオンズ・モンペリエ(フランス)は成功例としてすべての選手やスタッフが口を揃える。