水谷、吉村は口を揃えた。「日本代表全体に危機感を感じてます」。どっか、おかしいぞ、日本の卓球
水谷隼&松平賢二の本音トークvol.5 「ミドルとかフォア側からサービスを出すことが多くなっている」
卓球王国2025年1月号掲載
世界の卓球スタイルも変わり、チキータはサービスさえも変えてしまった。そして「チキータ対策」のためのサービスとは。
●水谷隼(みずたに・じゅん)
全日本選手権大会で10度の優勝。2016年リオ五輪では男子団体銀メダル、シングルスで日本の卓球選手で史上初の銅メダルを獲得。2021年の東京五輪では伊藤美誠との混合ダブルスで金メダルを獲得
●松平賢二(まつだいら・けんじ)
協和キリン所属。右シェークドライブ型。12年世界選手権男子団体3位。14年・23年全日本社会人男子シングルス優勝。2024年アジア選手権日本代表選考会優勝
今は「チキータ狙い」がある(水谷) ロングサービスが増えている(松平)
2011、13年の世界選手権、12年の五輪で張継科(中国)が優勝したことで、世界の卓球が変貌した。「バナナ」とも言われる「チキータ」が主戦レシーブになったのだ。張継科は横回転をあまり入れずに、チキータと言うよりも台上バックドライブで、レシーブが受け身の技術ではなく、攻撃技術であることを知らしめた。
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●―昔と今ではサービス、レシーブの傾向がだいぶ違ってきました。
松平 ぼくの場合はレシーブで点数取れる気がほとんどしないので(笑)、サービスで狙いに行くしかないんですよね。
水谷 昔は良かったけど、今はなかなかサービスを持っていても得点が難しい。
松平 今は本当に怖いよね。もう出すところわからなくなるもん。