リチャード・リー「ヨーラを買収するのは自然な流れでした。そして2021年、ピックルボールと出合いました」
卓球王国独占インタビュー[リチャード・リー ヨーラCEO]vol.2
リチャード・リー Richard Lee JOOLA CEO USA
1978年、アメリカ生まれ。ジョンズ・ホプキンズ大学を卒業し、2006年にヨーラ社のアメリカ代理店を始める。2022年からは卓球に加え、ピックルボールのビジネスをスタートさせ、ヨーラ社は300人を超える社員を雇用するまで成長している。
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アメリカでの卓球の競技人口は約7、8万人。2019年にヨーラを買収
1952年設立のドイツの老舗メーカー「ヨーラ(JOOLA)」をアメリカの代理店が買収する出来事が2019年に起きた。それはオーナーのバハトラー氏が代理店社長のリチャード・リー氏に持ちかけた提案だった。
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●−アメリカでどれくらいの人が卓球を楽しんでいるのでしょう?
リチャード・リー(以下RL) アメリカの本格的なプレーヤーは、おそらく1万5千~2万人くらいだと思います。そのうち1万人くらいが登録プレーヤーで、7万~8万人くらいは登録せずに真剣にクラブでプレーしている人たちですね。非常に少ないです。レクリエーションのプレーヤー、月に一度でも卓球をする人はアメリカで約500万人いると思います。ピーク時の20年前はおそらく1500万人くらいだったと思いますが、今は減少しています。
●−ドイツの卓球メーカーであるヨーラを買収したのはいつだったのでしょう?
RL ぼくたちはアメリカでのビジネスをドイツ本国のビジネスよりも大きく成長させました。そのため、前のオーナー(バハトラー)は引退を考えていて、いくつかの出口戦略を持っていましたが、ぼくたちがこのブランドに本当に情熱を持っていると感じてくれたので、交渉することになりました。彼は高齢になり引退を考えており、ぼくたちはそのチャンスを生かして買収を進めました。彼は会社を続けるためのアイデアをいくつか持っていましたが、うまくいかないことも多く、2018年に買収の話を始め、2019年に契約を完了しました。